メタボのはなし

メタボリックシンドロームとは

メタボて聞くとどんな人を想像しますか?、中年太りでポッコリとお腹が出ている、そんなイメージを持つ人が多いと思います。

実際には見た目だけでは分かりにくいのですが、脂肪の付き具合によってはメタボではなく、ただの肥満の人もいます。

何が違うかと言うと、メタボの場合は内臓の周りに脂肪がたまり、それが原因で腹が出る、一方ただの肥満の人は皮膚のすぐ下、いわゆる皮下脂肪が多い場合を指します。

皮膚をつまんでみて、皮を薄くつまむことが出来、その割にお腹が出ているタイプがメタボ、中年以降の男性に多いタイプです。

皮膚をつまむと、ごっそりと脂肪もつかめる肥満で、女性に多いタイプです。 良性の肥満なのでメタボに発展しにくいタイプです。


それでは、同じ脂肪なのに、なぜ内臓の周りにたまった脂肪だけが、メタボと呼ばれるのでしょうか?

脂肪と呼ばれていますが、実際はあぶらのかたまりではなく、脂肪細胞と呼ばれる組織です。 そこからは糖尿病や、狭心症、脳梗塞、動脈硬化などの、メタボの原因になるホルモンが分泌されるからです。

みなさんよくご存知と思いますが、メタボはメタボリックシンドロームの略です。

メタボはお腹が出ていることだけをメタボと呼ぶのではなく、メタボの要因の一つに内臓脂肪がたまり、お腹が出ている状態(内臓脂肪蓄積と言う)、そして糖尿病、高脂血症、高血圧症などの動脈硬化の原因になる、危険な病気(危険因子)をいくつもかかえている人の事をさします。

これらの危険因子の数が多ければ多い程、動脈硬化に進展しやすく、全部合わせ持つ場合は危険因子1個のみの時と比べて30倍以上の高い確率で動脈硬化になります。

動脈硬化は、心筋梗塞、脳梗塞や糖尿病合併症の他、失明の原因にもなります。

そして「肥満」、「高血圧」、「高血糖」、「高脂血症」の4つを合わせて「死の四重奏」と言われています。


40歳から74歳の男性の2人に1人、女性の5人に1人が、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が該当者や予備群と考えられ、高血圧患者数は3,900万人、高脂血症は2,200万人、糖尿病(予備軍を含め)は1,620万人、肥満症は468万人もいると推定されています。

2008年4月から始まった特定健診(特定健康診査)・特定保健指導は増え続けるメタボリックシンドローム該当者や予備群を早い時期に芽を摘むことにより、肥大化する医療費の歯止めをかけることを目的に制度化されたものです。

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